日本の釣り業界には、素晴らしいレジェンドがいました。
長さが8mを超える竿を使って、時には深さが腰まであるような川に入り大物を釣り上げる。
ベテランでありながらも謙虚な人柄と笑顔からは、いつも魚に対する尊敬の念を感じさせてもらいました。
今回は、多くの本流大物釣り師が憧れていた、故・細山長司さんについてご紹介していきます。
この記事のもくじ
細山長司のプロフィール
名前読み:ほそやま ちょうじ
生年月日:1949年4月24日
没年:2017年
出身地:東京都清瀬市
職業:シマノフィールドテスター(生前)
細山長治は『本流釣り』の名付け親
細山長司さんは、のべ竿(リール等を使わない竿)で本流の川に生息するサケ科の魚を狙う『本流釣り』の名付け親で開拓者です。
22歳の時に、細山長司さんは奥多摩で出会った尺ヤマメ(約30cmよりも大きいヤマメの通称)に魅了されたそうです。
それがきっかけで、大型のヤマメが釣れる可能性が高い本流域での釣りをスタート。
細山長司さんが本流釣りを始めた当時は、渓流竿よりも長さのあるアユ竿を使用していました。
ところが、魚のパワーや川の強さに耐えれずに、何本も折れてしまったそうです。
現在は各メーカーから本流竿が出ていますが、細山長司さんの試行錯誤の結果が開発に貢献しているのは間違いないでしょうね。
*画像は細山長司さんではありませんが、竿の長さは同じくらいのものを使用しています。
細山長司の英知がつまった竿がある
釣り具メーカーのシマノからは、細山長司さん監修の“SUPERGAME 鱒之介”という本流竿が出ています。
細山長司さんは、この竿を使って国内外を問わずに数々の大物を釣り上げてきたんですよね。
スペックに興味のある方は、下記サイトから確認できると思うのでご参照ください。
細山長司の遡上サクラマスの記録
細山長司さんは、2000年4月の山形県赤川で73.5cmのサクラマスを釣り上げ、のべ竿の日本最大記録を作りました。
のべ竿では絶対に不可能だと言われていた、海からの遡上型サクラマスを見事にキャッチ。
この記録は、釣り人だけでなく漁業関係者までもを驚かせたそうです。
細山長司とアラスカ・キングサーモン
2006年のアラスカ遠征で、細山長司さんは“サムライ釣り師”と呼ばれました。
地元ガイドからは「そんな竿じゃ釣り上げるのは無理だ」と言われながらも、110cmのキングサーモンを釣り上げ、ガイドや他の釣り人を驚かせたそうです。
細山長司さんの竿は、長さが8mを越る長竿でした。
竿は両手で持ちますが、その時のキャスティングの仕草や魚の動きをいなす姿を見たことで、海外の方は細山長司さんを「サムライ釣り師」と呼んだと思われます。
細山長司とカナダ・スチールヘッド
2008年には、サケ科の魚の中でも圧倒的なパワーを持つと言われるスチールヘッド(海を航海して川に戻ってきたニジマス)をカナダ遠征で釣り上げました。
サイズが90cm以上の大型でしたが、この時も地元ガイドを驚かせていたんですよね。
細山長司と北海道のイトウ
2011年には、北海道で長年の夢だった“幻の魚イトウ”を釣り上げました。
この釣行によって、細山長司さんは日本に生息するすべての渓流魚を制覇。
渓流釣り師にとっての大きな偉業を達成したようですね。
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細山長司の釣り動画
細山長司さんが、カナダにスチールヘッドを釣りに行った時の動画がありました。
動画では、いつものように魚に対する尊敬の念を感じることができます。
出典:YouTube
まとめ
渓流釣りにおいて、過去に誰も挑戦してこなかった不可能を可能にしてきた細山長司さん。
自然と対話しながら、何歳になってもさらなる大物を求めて釣りをしていました。
細山長司さんの新し釣りが見られないのは残念ですが、残した功績はこれからも語り継がれていくでしょう。
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