日本でも少しずつ耳にするようになったビーガン(ヴィーガン)というライフスタイル。
ベジタリアンの新しい呼び方だと思っている人も多いようですが、それぞれの食べる物や選ぶ物のに違いがあります。
筆者も海外生活で初めて知りましたが、実は細かいルールに別れていて、ビーガンにも色々な種類や考え方があります。
今回は、ビーガンとベジタリアンの違いや健康面、個人的に感じた違和感についてご紹介していきます。
この記事のもくじ
「ビーガン」と「ベジタリアン」の違いは?
「ビーガン(菜食主義)」と「ベジタリアン(絶対菜食主義)」の簡単で大きな違いは、動物性の食物を食べるか、まったく食べないかということです。
ご存知の方も多いと思いますが、ベジタリアンは菜食主義者のことです。
基本的には野菜が中心の食生活で、肉(動物)を食べない人のことを言い、卵・乳製品・魚介類などは食べる場合もあります。
日本でも動物の肉食が広まる明治以降までは、宗教上の理由から菜食主義は一般的だったそうです。
これに対してビーガンは、野菜やフルーツなど、動物性の物が使用されていない物しか食べません(加工品でもOK)。
中には、日用品も動物由来の製品は使わないという徹底した考え方のビーガンもいます。
ビーガンは1944年にイギリスで生まれた言葉らしく、ビーガニズム(ヴィーガニズム)という動物製品を使用しない生活様式が基盤になっている、18世紀後半からあった考え方のようです。
SNSなどで、「最近はベジタリアンの事をビーガンって言うんだって」という投稿を見たことがあります。
日本では、ビーガンとベジタリアンは混合されることが多いですが、実際はかなりの違いがあるんですよね。
ビーガンやベジタリアンにも種類がある
アメリカやイギリスでは人口の1〜1.6%がビーガンというデータもあるようですが、ビーガンやベジタリアンには個人差があり、細分化もされています。
例えば、「エシカル・ビーガン」は、動物に関わる製品には触れません。
それに対して、一般的なビーガンをさすことが多い「ダイエタリー・ビーガン」は、肉や魚介類は食べないけど衣料品などの日用品までは気にしません。
ベジタリアンにも、卵は食べないけど乳製品は食べる「ラクト・ベジタリアン」や、肉は食べないけど魚介類は食べる「ペスクタリアン」など、数種類のタイプがあります。
ビーガンやベジタリアンの考え方で感じた違和感
宗教的な理由以外でビーガンやベジタリアンになるのは、健康面や環境面などに対する考えも多いようですが、調べてみてもっとも多いのは、『動物の命を守る』という倫理的な考え方だと感じました。
肉食について、「かわいそう」「生き物の命だから奪えない」というビーガンやベジタリアンに出会ったことが何度もあります。
そこで「植物も生きてるけど良いの?」と聞くと、動かないし動物の命とは違うからという答えがほとんどでした。
このことは個人的にいつも違和感を覚えるところですが、命に対する考え方は人それぞれということですね。
「生き物は生き物食べて生きてんのよ!せっかくの命は全部もれなく食べ尽くしなさいよ!」という人気アニメのセリフがあります。
これは、お弁当で食べれないものがあった相手に向かって言ったシーンですが、日本語の「(命を)いただきます」という言葉からも、食べるというのは命を身体に分けてもらって生きていくということなんですよね。
ビーガンやベジタリアンとも違う人がいる
動物も植物の命も奪わないという考えから、フルーツや木の実だけを食べる「フルータリアン」と呼ばれる人もいます。
他にも、倫理的に肉は食べないけど何を食べて良いのかわからず、スナック菓子だけを食べる人もいるそうです。
本末転倒な感じは否めませんが、ここまで来ると健康状態がとても心配になりますよね。
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海外のビーガン事情
欧米では、ベジタリアン専門のスーパーマーケットや、ビーガン専門レストランが数多くあります。
通常のレストランにも、必ずと言って良いほどビーガン専用メニューが用意されているので、偏見もほとんどありません。
稀に一部のサイドメニューしか食べられないという場合もあるので、友人との外食で苦労する人もいました。
ビーガンでも栄養素は摂取できる
ビーガンの主食は米やパンなので、一般的な食生活をしている人たちと同じです。
肉類に多く含まれるタンパク質は、大豆や豆腐などから摂れます。
肉類は脂質やカロリーが低いので余分な脂肪も減り、血液もサラサラになって、身体にかかる負担は少なくなるようですね。
厳しい食事管理のイメージもあると思いますが、意外にも豆乳でできたデザートなどが食べられるので、食事に対するストレスはそこまで大きくないと思います。
ビーガンは健康なだけではない
栄養学の知識がない人がビーガン生活を始めると、骨の密度が減ったり、内臓や皮膚などに障害を起こすこともあるそうです。
他にも、赤血球の生成を助けて貧血を予防すると言われるビタミンB12が不足するらしいですが、この栄養素は動物性の食品に含まれるため、ビーガンでは摂取することが難しいようです。
個人的に出会ったビーガンの中には、このような足りない栄養素はサプリで補っている人たちもいました。
健康面だけで言えば、肉や魚などを含めたバランスの取れた食生活の方が、日本人にはあっているかもしれませんね。
まとめ
日本でもビーガン専門のレストランが増えてきたので、この新しい食文化が少しずつ定着しているようですね。
十人十色の考え方や生活がある『ビーガン(ヴィーガン)』というライフスタイル。
ある意味では、飽食だからこそ生まれた豊かな国(先進国)の文化なのかもしれませんね。
*今回の記事は専門的な知識ではなく、個人的な見解やイメージもあるので参考程度にお願いします。
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